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わるしゃわ時間 mon carnet de tous les jours

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復活祭

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引っ越しが予想以上にのびているため、ラッキーなことに今年も復活祭をポーランドで過ごすことが出来ました。クリスマス以上に大切な行事であるせいか、敬虔なカトリック信者が多いポーランドでは、暮れのクリスマスやお正月を思わせる賑やかな雰囲気が町中に満ち、イースターバスケットを抱えてミサへ行く人々、復活祭独自の猫柳や棕櫚を象る飾りや菓子のことなどを、丁度復活祭の週末に電話で話したフランスにいる姪のルシールに話したところ、社会全体で宗教色が薄れ、ミサに出かける人はごく一部、復活祭前後の長い週末には多くの家庭が旅行に出かけたりするフランスとは大分異なる様子に、彼女は大変驚いていました。

今年は転居前の心ここにあらずの心胸のためか、ワタクシにとってポーランドで過ごす最後の復活祭にも関わらず、イースターバスケットの祝福を授かりに教会へ行く人々を眺めようと、これまでのように積極的に街を歩くことはありませんでした。とは言え、街中で偶然、一家揃って、あるいは、夫婦仲睦まじく教会へ向かう人々に出会うと、こちらまで心に暖かいものを感じます。幸せのお裾分けにあずかったような感じと言ったらよいでしょうか。

少々消極的ではありましたが、それでもごちそうを用意することは忘れませんでしたよ。夫君もパリから戻って来てくれましたので、週末中は総ての店が休業になるため、数日間分の食料をしっかり買い置きしておく必要があります。
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ミロヴスカの市場で、仔羊肉、鰻と小魚の燻製、ポーランドではまだ少々早いアスパラガスと苺は輸入もの、春キャベツなどを買い出し。そのほか、イクラやポーランドの山羊チーズ、パテ。復活祭のお菓子マズレックは、チョコレートガナッシュを塗ったものと、ホワイトチョコレートとレモンクリームを塗ったものを二つ。どちらもさっくりしたやや厚めのタルト生地がベースです。チョコレートガナッシュのマズレックは一般的な形の長方形で、これを四角く切り分けて供します。レモンクリームのマズレックには、この時期の花飾りに欠かせない、猫柳のモチーフが描かれていました。

路上の花売りや花屋では、猫柳、チューリップ、黄水仙、柘植の枝が必ず並んでいます。老若男女、皆が一輪、あるいは、花束を抱えて家路を急ぐ姿を見かけるのもこの季節ならでは。ワタクシは例年通り、黄色いチューリップを買いました。ミロヴスカ市場の花屋にて、丈足らずの一束10本を4つ求め、合計40本のチューリップ。規格よりも背が低く、蕾も小振りだったのですが、日本円にしたら、あわせて千円もしなかったというお買い得品でした。最初は固い緑色の蕾だったのが、花のほころびと共に色づき、黄色がどんどん濃くなり、今ではぎっしりとガラス花瓶の中で咲き競っています。

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by ydonnadieu | 2014-04-23 00:02 | art de vivre 暮らし
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